安眠できる寝具選び

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寝具は睡眠の質を考えた時に非常に重要なファクターでありながら、その良し悪しを自覚することが意外に難しいアイテムでもあります

例えばベットや敷布団について『柔らかいものほど良い物』と思っている人は大勢いますし、実際に柔らかい布団は高いですよね。

しかし、実はベットや敷布団は柔らかすぎると体が沈み込んでしまい、一点に強い力がかかったり寝返りが打ちにくいなどの問題があります

特にベットのマットレスが柔らかい物で、布団も沈み込むような柔らかい敷布団で寝た場合、体は沈み込もうとする部分を支えるために常に筋肉を緊張させた状態になり(バランスボールと同じ原理です)、熟睡することができません。

しかし起きている時にちょっと寝てみる分にはこのようなベットは大変気持ちよく、値段のこともあり、健康に良いような気がしてしまうのです。

そんなわけで、起きている時に気持ちの良い寝具が必ずしも質の良い睡眠を与えてくれるわけではないことをまず覚えておいてください。

寝具の選び方

それでは寝具それぞれの具体的な選び方を見ていきましょう。

・掛け布団

掛け布団を選ぶときのポイントは『十分な暖かさを保てること、蒸れて暑くなり過ぎないこと、重すぎないことの3つです。

一つ目については当たり前ですが、布団としてはやはり十分な暖かさが必要です。しかし蒸れて暑くなりすぎると布団をはだけてしまうので通気性も必要です。そして、重すぎる布団では寝返りがうちにくいので、できれば軽い布団がお勧めです。

具体的に言えば羽毛布団がおすすめです。ただし、ご存じの方も多いと思いますが、羽毛布団というのは質の良し悪しが非常に激しい布団です

羽毛の産地やダウン比率、グースかダックかなど様々な要素があり、嘘の表示や安物の羽毛布団を値段を高くして価値が有るように見せかけていることも少なくありません

正直羽毛布団の選び方については専門外なので、詳しい人、信用できる店などを探すことをおすすめします。

・敷布団

敷布団の選び方はマットレスの上に敷くか、直接畳などの上に敷くかで変わってきます。

上で柔らかすぎる敷布団は問題があると言いましたが、当然硬すぎる布団というのも寝辛いです。敷布団が硬すぎると血流の流れを妨げやすく、寝返りを頻繁に繰り返すことになり、眠りが浅くなりがちです

なので、畳の上に直接敷布団を敷く場合は、それなりの分厚さのある敷布団を選ぶ必要があります。

ベットに敷く場合はマットレスがあるので、薄めの敷布団で柔らかすぎないものを選びましょう。

・枕

『枕が変わると眠れない』というのは実際には睡眠環境全体の変化に対する拒否反応であることが多いですが、枕というものが変わると違和感を感じやすいアイテムであることも確かではあります。

ただ、違和感を感じないからその枕が自分にあっているというわけではなく、朝起きた時に頭の下に枕がないことが多いならその枕はあなたには合っていません

そんな枕の選び方ですが、枕というものは会う合わないが個人の体型や骨格によっても異なるので『これが正解だ』とは言いにくい寝具です。

とりあえず基本的なポイントとしては枕に頭を載せた時に5~15度程度前に傾く高さ、通気性の良さ、寝返りが出来るだけの横幅、沈み込んで寝返りを妨げない程度の硬さなどが挙げられます。

枕は、低すぎると頭に血が上り、高過ぎると呼吸を妨げ、通気性が悪いと蒸れて寝返りをした時に枕から頭をのけてしまいます。また、丸クッションなどを枕がわりに使っていると、寝返りを繰り返すうちに少しずつ枕を上に押し上げてしまう事になります。

通気性については昔ながらの蕎麦殻・茶殻などの枕なら問題ありませんが、最新のウレタンなどの枕では十分な通気性があるかどうかの確認が大切です。

・寝間着

寝間着は体に直接触れるものなので第一に重要な事は着心地です。

他のポイントとしては体を締め付けるゴムなどをあまり使ってないこと、あまり暖か過ぎない物、蒸れにくい物などが重要です。

特に冬場だからといってあまりモコモコした暖かすぎる寝間着を着ていると、布団や毛布をはだけやすく、かえって寒くなることも多いので気をつけましょう。

実感を得るには

最初に書いたとおり、寝具による睡眠の質の違いというのは自覚しにくいものです。

若いうちは朝起きた時の多少の疲れなんて気にしないことがほとんどですし、歳をとると疲れを歳のせいだと思い込んでしまうからです。

睡眠の質の違いは、新しい環境で寝てみて、朝、体の軽さや頭のスッキリした感覚を味わうことでしか自覚できません。

これを見ている皆さんがよりよい睡眠環境を整え、今までにないスッキリとした朝を迎えることを願っています。